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名商連「商学連携交流会」

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2010年3月24日(水)午後6時より、

名古屋栄の名商連(名古屋市商店街振興組合連合会)事務局会議室にて
名古屋市の商店街に関わっている大学・専門学校と商店街振興組合との
意見交換・交流会が開催されました。

日比野商店街からは、三輪理事長、そして、
私と、マイルポスト店長の杉本くんが参加しました。

大学からは名古屋学院大学の他に、
中京大学岡本先生や椙山女学園大学高坂先生、
また、名古屋工業大学の秀島研究室の大学院生さんも出席されていました。

最初に、笈瀬本通商店街で商店街マップを作成した
トライデント専門学校の学生さんによるプレゼンの後、
意見交換がなされました。

その中で、笠寺観音商店街の理事長さんがおもしろい発言をされていました。

「ここに参加している商店街は、大学との連携がうまくいっている商店街だが、
大学とのマッティングに失敗している商店街は、ここに出席していない。

我々商店街サイドは、なぜ失敗したのかの原因をもっと知った方がいいのではないか。」

私はこれまで、他の商店街で、そういう失敗事例をいくつかお聞きしたことがあり、
問題意識としてもっていますが、
商店街関係者からこのような発言をお聞きしたのは初めてでした。

よくある失敗事例の商店街側の要因として、

「商店街関係者が参加学校・学生に対して
(お互いの信頼関係が確立されていないにもないにもかかわらず)
叱責したがること」

があげられます。

会議後にこの理事長さんにお聞きしたところ、やはり
過去にこのようなトラブルで商学連携を破綻させた経験をお持ちだったようです。

ですので、今では学生には文句を一切言わず、好きなようにやってもらって、
それをサポートするように心がけているとのことでした。

「商店街関係者が参加学校・学生に対して叱責したがること」
は、参加学生の中途半端な態度だったり、
ビジネスベースにはほど遠い作品レベルであったりに対してであり、
一般の方からみると、ある意味大事なことだとおもわれるかもしれません。

しかし、参加学生は「商店街活性化」をミッションに掲げているわけではありません。
ボランティア的に参加しているのであって、
対価を求めて参加しているわけでもありません。
先生や友達に誘われて、何となくおもしろそうだから、、が多くの参加動機だと思います。

商店街関係者はビジネスのプロですので、プロの視点からみれば
彼らの活動はともすると不十分に思うこともあるでしょうが、
自分の能力を誇示するかのごとく、見下して「叱責」すれば、
学生の参加意欲は減退して御破算になります。

(信頼関係があれば、叱責しても思いやりを持って接すれば解決する場合がありますが、
能力誇示では単なる自己満足であり、それでは伝わりません。)

学生から相手にされない人に限ってこれが先鋭化する傾向もあります。

ですので、商店街関係者の「人柄」が
成功か失敗の分かれ道と言っても過言ではありません。

実は私も、瀬戸でも日比野でも少なからずこうした経験をしています。

これまでも商店街関係者の心ない言葉が
私や学生の活動意欲を減退させてしまったこともあります。

ですが、瀬戸も日比野も商店街幹部の方は、
文句を言うどころか、温かく接して下さっており、
それが、活動を継続することができた最大の要因といってもいいでしょう。

ところで例外的に、商店街と学生とのガチンコ勝負でうまくいった事例として
名古屋市の桜山商店街があげられます。

新がんばる商店街77選にも選ばれた商店街で、
関わった市の職員の方やコンサルの方は、
こうしたガチンコ対決も大事だとおっしゃることがあります。

それが成功体験なのでそういう主張になってしまうのでしょうが、
たぶん、ここに参加していた学生は、
自己実現意欲が高く、商店街で実現したいと思っていたプランが
あったのではないかと思われます。

私もこれまでの経験で、瀬戸のマイルポストを立ち上げた学生がそうでした。

そうした能力の高い学生ならば、
ガチンコ勝負も糧にすることができるでしょう。

ですが、こうした学生はマレであり、
また自己満足的な叱責を許容するわけではありません。

今後、商学連携を検討している商店街は、
このあたりを留意して頂ければと思います。
by milepost | 2010-03-24 14:19 | 商店街活性化
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